健康診断をすることのメリット
会社に勤務をしている人なら年に一回程度健康診断を受けることが義務付けられています。
この健康診断は労働安全衛生法により事業所に定められている義務規定であり、従業員数が何人であっても必ず行わなければならないことと定められています。
ちなみにこの「義務」というのは事業所が労働者に提供するという意味での義務だけでなく、労働者は必ずそれを受けなければいけないという意味の「義務」でもあります。
日々の仕事が忙しい人や、特に毎日の生活で健康面に不安があるというわけでない人はいちいち病院もしくは診療期間へ出向いて健康診断を受けるのは面倒だと思ってしまうかもしれません。
ですが国による義務付けがされていることからわかるようにこの健康診断というのは国民の健康維持にとって非常に重要なことであり、もしそこで異常が発見された場合にはすみやかに医師の診断を受けなければいけません。
なぜ毎年検査を受けないといけないかというと、それはできるだけ早めに病気リスクとなる危険因子を見つけることができるためです。
人の病気の中でもとりわけ慢性化しやすいのが内臓疾患なのですが、これはいきなり発症するわけでなく10~15年くらいの期間をかけてゆっくり進行していくという傾向があります。
ですのでより早い段階で発見することができれば、実際に内臓疾患になる前に予防措置をとることができ健康寿命の延長が期待できます。
健康診断でチェックされる項目
事業所や地域で行う健康診断でチェックされる項目というのは法令により細かく定められています。
例を挙げれば既往症や本人の自覚症状といったことから、胸部X線撮影や血液検査、尿検査による肝機能検査、更に血液を採取しての血中脂質検査などといったものがあります。
ただしこうした集団で受ける健康診断でわかることは本当にごく基本的なことだけであり、仮に健康診断の結果が良好だったという人でも、実際には体内に病巣ができていたということもあったりします。
特に35歳以上になった人に積極的に行ってもらいたいのが人間ドックによる本格的な検査です。
人間ドックは健康診断と異なり法的な義務はないのですが、受けることにより判明する健康状態は通常の健康診断とは比べ物になりません。
人間ドックは病院に予約してだいたい半日~1日をかけてじっくり検査をしていくことになります。
この時の検査では血液検査や尿検査の他、眼球検査や呼吸器検査などかなり細かく検査をしていくことになります。
さらに「脳ドック」や「心臓ドック」「乳がん検診」「PET検査」など自分で詳しく検査する項目を選ぶことができるので、できるだけ毎年継続的に受けるようにしてもらいたいです。